大学で麻疹が流行しています

Q4-[5]:大学で麻疹が流行しています。教育実習に行く場合、どのようなことに注意すれば良いでしょうか。

 麻疹に対する十分な免疫を有さない者が麻疹患者と接触すれば、2週間以内に麻疹を発症する可能性は95%以上であると考えられています。麻疹流行の有無に関わらず、教育実習中に麻疹患者と接触する可能性、実習生が麻疹を発症することにより、実習先の学校の生徒や教職員にうつしてしまう可能性があることを考慮し、母子手帳等で、麻疹罹患歴ならびに予防接種歴を確認し、2回の予防接種歴がなければ、開始前までに可能な限り2回の予防接種を完了するようにしておきましょう。麻疹に対する免疫が十分にあるかどうかを、血液検査で確認し、十分な免疫がない場合は速やかに1回以上の予防接種を実施することも一つの方法として挙げられます。
 通学中の大学で麻疹が流行しているような特別な状況下では、その学生が麻疹患者あるいは麻疹の疑いが強い者と接触したことが明らかであれば、その後2週間は(教育実習等を問わず)、毎朝検温をする等、発熱などの症状の出現についての自己観察を行い、発熱した場合には学校や実習等を休むなどの対応をとる必要があります。麻疹の罹患歴がない(あるいは、はっきりしない)・麻疹に対する十分な免疫が確認できていない場合には、患者と接触して3日以内であれば麻疹ワクチンを接種することで発症を予防できる可能性がありますので、速やかに大学の担当者(保健センターなど)あるいは近くの医療機関にご相談ください。麻疹患者あるいは、疑われる患者と接触後は、少なくとも2週間、できれば3週間、実習への参加を見合わせることもやむをえないと考えられます。麻疹は飛沫核(空気)感染(同じ空間を共有するだけで感染する)・飛沫感染・接触感染で感染します。学内で麻疹患者との接触を覚えていなくとも、学生が発熱などの体調の異常を自覚した場合には、速やかに大学担当者に連絡を取り、自己隔離や医療機関の受診、教育実習活動の延期など、必要な処置についてご相談下さい。発熱があるにも関わらず、解熱剤を服用しながら、実習に参加するといったことだけは、絶対に避けてください。

Q4-[6]:学校等で、麻疹の終息宣言を出すには、何日間新たな患者発生がないことを確かめなければならないでしょうか。

 麻疹の潜伏期間は10-12日程度です。通常、この2倍程度の観察が必要とされています。園内、校内の新規麻疹患者の発生が迅速かつ確実に把握されていることを条件として、最後の麻疹患者と、園児・児童・生徒・職員との最終接触日から4週間新たな患者発生がなければ、終息宣言を考慮し、園医、校医、嘱託医、保健所等の専門家と相談の上、終息宣言の時期を決定します。詳細は、「学校における麻しん対策ガイドライン」 (http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/guideline/school_200805.pdf)
をご参照下さい。
 麻疹は感染力が強い病気です。地域で麻疹患者の発生が続いている限りにおいては、いつまた、その施設への侵入を果たすかもしれません。重要なことは、施設に関係している者(児童・生徒・学生、教職員、その他職員、出来れば職員の家族に至るまで)について、麻疹の感受性者(麻疹への十分な抗体がなく、ウイルスに曝露されると感染・発症してしまう者)を、麻疹を含むワクチンの接種によって出来るだけ早期にゼロにするということです。感受性者は、過去の麻疹の確実な既往の確認を抗体検査によって知ることが出来ます。麻疹が発生した場合には、前述のガイドラインを参考にしつつ、残る感受性者を直ちに減らす方策をとられるようにお願いします。